山寺詣で

umegasane2008-04-28

芭蕉が「静けさや岩にしみいる蝉の声」という俳句を読んだ、山形県の山寺に詣でてきました。一度行ってみたかったんだよな〜岩壁の上のお堂! かなり高い所にあるので、お寺へのお参りはちょっとした登山という感じ。丁度天気も良くていいハイキングやわ〜。岩や針葉樹の下にシャガや深山の植物が咲いていて、ひんやり冷たい風も山登り(?)で暑くなった参詣者にはちょうどいい感じ。途中の階段や奥の院から、下界(ふもとの町とか)がすうっと見渡せます。自分が登ってきた階段もかろうじて見えます。スゴイ角度。。。あまりの絶景で、高所恐怖症の私はひざが安定しないというか常にへっぴり腰というか、まあつまり結構怖かったです。階段を一歩一歩上る度に煩悩が洗い流されるらしいです。途中に「ボケ防止のお地蔵様」とか「ポックリ大往生祈願」のお社があったり、なんてすばらしいラインアップ。これはみなさんお参りしたい事でしょう!
今は電車で登山口(?)の近くまで来れるけど、芭蕉が来た頃は鉄道なんてなかった訳だから、山寺詣でって一生に一度あるかないかの一大イベントだったんだろうなあ。あんな山奥の、さらに岩山の上まで詣でるって、すんごいことでしょう。それだけ有難いというのも、なんか実際に詣でてみるとすとんと納得行くような気がします。石段の階段の向こうにお寺、という光景は、ウズベキスタン世界遺産シャーヒジンダの「天国への階段」を思い出させました。

芭蕉が「蝉の声」の俳句を読んだ場所に、石碑が立ってます。そこは奥の院まではまだちょっとある、山の中腹の休憩場所。さすがの芭蕉も急勾配の登山は大変で、途中でちょっと一服した時に辺りを見渡してこの句を詠んだのかな〜などと想像したり。奥の院まで登りきってない所で詠んだってところに、ちょっと親しみを覚えました。