器の力

umegasane2008-05-26

湯飲みを買いました。何焼きだか全然分かりませんが、灰釉の自然な雰囲気に惚れてしまって。
薄いねずみ色があわあわした器表に、緑青色の細かな亀裂が入り、釉薬がかかっていない所々が錆びた鉄のような強い茶色に発色してます。新しいはずなのに、侘びた風情むんむんです。土の色がそうさせるのか、錆茶色が導くのか、地面というか大地が強く思い起こされます。たった2個のちっちゃな湯飲みなのに。テーブルの上に置いたら、そこから落ち葉のいっぱい積もった森の空気が広がっていくような感覚を覚えました。山にピクニックに来た時のような気持ちでした。器ひとつにこういう力があるなんて。