銀座にて

umegasane2005-10-04

ワコール銀座アートスペースで、池庄司淳先生の個展を見てきました。池庄司先生はじつは面識はなくて、以前色鉛筆デッサンの添削をしていただいたことがある、ってだけなんですが、先生の添削文がめっちゃ印象的だったので、どんな先生なのかどんな絵を描かはる人なんか知りたいなあと思っていました。添削文、「質感はよく表せていますが形は歪んでいます。」。。。なかなかこうずばりと書ける先生はいない! 妙に説得力と重みがあるっていうか。書かれた生徒は若干凹むけど。
池庄司先生はすごく素朴な感じの方で、私が画廊にそっと入ると、上を向いてうたた寝をされてました。いや〜画家って感じ。それはともかく、ちょっとお話しても、すごく柔らかくて物腰丁寧というか、優しそうな方でした。絵もそんな感じ。暖かい色調で身の回りの風景を表わされていて、明るい、心地よい絵が並んでました。紙の白をそのまま塗り残してあったんですが、紙って何にもしなくてもこんなに綺麗なんだあ、、とほれぼれ見入ってしまいました。厚塗ではない、余白が生きた、明るい、色彩のコントラストの美しい風景画。写実的ではないけど、光の感じとか木や草の生えてるところの空気感というか、そういうのがほのぼのきらっと描かれていて、私の好きなタイプの絵でした。こういう絵を描く先生にずっと習いたいんやけどなあ。。
どの絵も色がすごく綺麗だったので、こんなふうに自分も描きたいんですけど、、と先生に伺ったところ、「綺麗に描こうと思わないで。そう思うと筆が進まなくなるから。」とのアドバイスを受けました。そうなんよね、筆進まへんのよ。それがとってもよくないとは分かってるんだけど。綺麗に描こうと思わない。難しいけど、肝に命じます、センセイ。。。
帰り際に芳名帳に名前を書いていると、横に絵のお値段表が。画廊に入ってすぐの小さめの絵がかなり気に入っていたので、ちなみにとお値段見てみると、42万円。ぐおうっ。。。買うよりも描けってことね!がんばるわっ先生!