絶対行くべし!

umegasane2006-02-09

東京美術倶楽部が主催している「大いなる遺産 美の伝統展」というのに行ってきました。東山魁夷の日本初公開の絵や野々村仁清の色絵藤花文茶壺(国宝)が見られるとなると、これは行くしかありません。源氏物語絵巻(国宝)も出るみたいだし。仁清は11日までしか展示されないみたいなので急いで見てきました
結論としては、もうみなさん是非!!見に行って下さい!ということです。
すっごい名品ばっかりずっらー並んでて、会場のどこを見ても気合いの入ったいい作品ばっかり。こんな展覧会初めて。ミーハーな私としては、近代日本画の代表的作家の逸品を一度にめいっぱい見られるなんて、こんなハッピーな事はございません。土田麦僊や上村松園の絵なんて、日本画の魅力とはこういうことよ!みたいに見せつけてくれてるし、竹久夢二日本画なんて珍しげなものもあるし。日本画は、絵だけじゃなくて、軸装してあるものはその裂地(掛け軸の、絵以外のところを覆っている布のこと。)もスバラシイです。竹久夢二の軸は金色一色、上村松園のは一文字のところに紫と白の地に秋草の刺繍入りの布(多分、江戸時代の小袖)が使われてて、めっちゃおしゃれ。センスええわ〜ってため息出っ放しです。
洋画も工芸も勿論名品ぞろい。高村光雲高村光太郎の彫刻が並んでるし。熊谷守一の油絵なんかもあって驚きました。
国宝のコーナーってのもありました。そこに並んでいるのはすべて国宝っていう恐ろしい展示室です。滅多に見られない源氏物語絵巻や仁清の藤花文茶壷もあります。書も蒔絵も茶碗も全部国宝。よくまあこんなに集めたなあと感心しちゃいました。
入場料は高め(一般1400円、高大学生1000円)ですが、まあそれはしゃあないかと納得するだけのものが、この展覧会にはありました。別に東京美術倶楽部のまわしモンではありませんが、これは見に行くべきでしょう! 私ももう一回は行くぞ!


絵は上村松園の「櫛(くし)」です。女性の白い肌、ほのかに赤みを帯びた耳たぶや指先が美しいです。櫛はべっ甲らしいですが、絵でこんな、透き通るような黄土色が表現できるのかという驚きが隠せません。色彩の美しさや技術の高さにもただただため息が出るばかり。東京美術倶楽部のページにあった写真を取ってきて本物に近いよう色調補正しましたが、まあやっぱり実物を見てください、ってところでしょうか。