絵具屋さんの思い出話

umegasane2009-12-04

最近、いい天気の日には外に出かけたい衝動が抑えきれず、ついつい外出してしまいます。今日は駅近くのパン屋さんに買い物がてら散歩に行く予定が、そのまま電車に乗って上野の森美術館→根津の絵具屋さんへ。
美術館では聖地チベット仏教美術を堪能。装飾にしても描写にしても過剰な、だけど色使いや線がちょっと上品というか静かな、いかにもチベット!って感じの品々がたっぷり。金色といっても黄金色のぴかぴかじゃなくてマットで少し白っぽい金色に、ターコイズブルートルコ石のコンビネーションとか、綺麗。インドほどぐねぐねセクシーでなく、中国ほどどすーんと直線的というわけでなく、いい感じの動きがあるのも好みかも。一度ポタラ宮行ってみたい。。。


絵具屋さんは今バーゲン中で、お店にご主人のおじいさんが出ていらっしゃいました。絵具を計ってもらう間、なんとなく、最近平山郁夫先生がお亡くなりになってしまって、、と平山先生の話がはじまり、思い出話を色々聞かせてもらいました。
上からも下からも慕われて、お偉くなった後も昔と全然態度が変わらない、人格者でしたねえ。師匠の前田先生にかわいがられてて、院生の時に先生より先に平山さんがタクシーに乗っちゃっても「君ねえ、こういう時は年寄りを先に乗せるもんだよ」って笑って許されたり。。。確か大学4年生の学園祭の時、女装するってんで、うちの家内に着物借りに来てねえ。当日に女物の着物きれいに着たはいいけど、髪を美容院でセットしてもらおうとしたら肝心の美容院がお休みで。頭はぼさっとしたまま、綺麗な着物着て、その辺ウロウロしてましたよ。。。
ご主人のお話は面白くて、いつまでも聞いていたかった。。私がマスコミを通して見ていた平山先生の印象と、ご主人の話される平山先生の印象はなんだか違ってて、興味深かったです。表の顔と絵具屋さんで見せる素顔とはまた違ったんだろうな。。それにしても、女装姿、見てみたかった!